

26 JEAN SIBELIUS
今回のレコーディングはどのような経緯で実現したのでしょうか?
指揮者のアレハンドロ・ガリードとの友情が縁で、実現しました。彼とは
20
年来の友人で、
学生生活を共に送った仲です。
3
年前、彼が振っているオーケストラとの共演を通じて再
会しまして、これをきっかけに、今回のレコーディング・プロジェクトが生まれました。彼のオ
ーケストラのメンバー達と共にレコーディングという“冒険”に出ることを、私は強く望みまし
た。彼らはその才能と高いモチベーション、そしてこの上なく献身的な姿勢で応えてくれま
した。スペイン北西のビーゴで
3
セッションのレコーディングが行われ、私たちはたゆまず、
しかし自分たちのペースでこれに臨んだのです。現場の実に伸びやかなムードに接した私
は、この様な雰囲気こそ、演奏に不可欠な要素なのだということを学びました。とても人間
味あふれる“冒険”となりました。さらに今回のレコーディングでは、友人のユホ・ポホヨネン
とも共演しています。彼は卓越したピアニストであり、偉大な音楽家です。私がリンカーン・
センターで演奏した折にニューヨークで出会いました。彼とは今後に向け、沢山のプロジェ
クトを計画しているところです。