アルド・チッコリーニ

永遠の若さ

DR La Dolce Volta (© Bernard Martinez)

ピアノ音楽の美を追求しつづけた闘士であり、フランツ・リストのピアニズムの継承者であるアルド・チッコリーニは、神聖なる巨匠ピアニストたちの歴史に既にその名を刻んでいる。あらゆる妥協を拒み、メディアの喧噪に背を向けたチッコリーニは、音楽を“聖職”とみなし、聴衆と自身のあいだに固い絆を築いた。この上なく正確に各鍵盤を捉える鋭いまなざしと、真の芸術家ならではの力強い演奏は、特筆に値する。

イタリアのナポリ生まれ。1949年、24歳でロン=ティボー国際コンクールに優勝。翌年、ディミトリ・ミトロプーロスの指揮でニューヨーク・フィルハーモニックにデビューした。1960年代にフランスに帰化。1972年、パリ国立高等音楽院の教授に就任。その後はフランツ・リストの大家、そして孤高のヴィルトゥオーゾとして、コンサート活動や録音活動にも取り組んだ。フランスでの電撃的な成功をきっかけに、フランス音楽への情熱を花開かせたチッコリーニは、その擁護者として、世界各地で精力的に演奏を重ねた。

伴奏者としても全幅の信頼を置かれ、エリーザベト・シュヴァルツコップ、レナータ・スコット、レジーヌ・クレスパンらと共演。

チッコリーニは、たゆまず道を切り開きながら、激動の人生を歩んだ類まれな巨匠ピアニストのひとりである。その先見性に裏付けられた独自のレパートリーと、楽曲の本質に迫ろうとする探究心ゆえに、長らく大作曲家の作品の演奏には手をつけなかった。

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