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40 ヴィルトゥオージ 即興は、お二人のデュオに生来そなわっている要素ですね。 トマ·ルルー:私たちにとって、編曲作品と、即席に創られる音楽とを交替させ、二つの音楽 世界を結びつけることは重要です。本盤で《タンゴ·エチュード第3番》の前奏曲の位置付け にある《即興No. 3》は、純粋な即興です。幾度か録音しましたが、最良で、唯一“筋が通った” 音楽であったのが最初のテイクでした。 どうしてでしょう? トマ·ルルー:同じテーマで何度も続けて即興すると、こまごまと“あそこは完璧でなかった” と気にするようになり、初回の新鮮さや想像力が失われていることに気付かされます。ピアソ ラ——彼は傑出した即興の名手でした——とジャズの関係は火を見るより明らかです。私 は彼の《タンゴ·エチュード第3番》を、よくコンサートで演奏しています。テューバの演奏技術 がヴィルトゥオジックでありうることを知らない聴衆は驚いているはずです。私は[編曲では ない]オリジナル曲も吹くので、現代作曲家ティエリー·エスケシュの作品もアルバムに収め ました。

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