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セドリック・ペシャ, フィリップ・カサール, ピアノ 49 この大作を録音するに当たり、何らかの“戦略”を練ったのでしょうか? フィリップ·カサール : まず各楽章を2回ずつ通しで録音した後に、個々のパッセージの テイクを録り、改良を目指しました。これほど長大な作品を録音する場合、どうしても無視で きないのが、 肉体と神経の疲労です。たとえばスケルツォ楽章(第2楽章)の演奏は、一連 のリピートとダ·カーポも相まって、恐ろしく過酷です!そのうえ終楽章も、フガートに続くマ ーチ以降、いっそう演奏がハードになり、終盤は難所だらけです。そのため、長めのパッセ ージを繰り返し演奏して疲労困憊するのを避けるために、休憩を多めに取りながら、小さ なセクションの改良を優先する必要がありました。それでも最終日には、交響曲全体をもう 一度、通しで演奏しました。私たちは、4日のあいだ注いだ並々ならぬ努力が報われたこと を、大きな喜びとともに確認することになりました!

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