48 ウィーンの響き そしてこの四重奏曲は、リヒャルト·シュトラウスとヨハン·シュトラウスからの影響を示唆し てもいます! “二人のシュトラウス”の作風がいかに異なっていたかを鑑みると、それは意外に思えます が、結局のところこの曲では、複数の美学的志向が絡み合っているのです。古典派の系譜 上にありながら、ロマン主義的な輝きを放ち、ウィーンの大衆的な情景を描き出し、印象主 義にも接近しています。しかも四つの楽章は、響きのテクスチュアのみならず、演奏スタイル の点においても極めて対照的です。コルンゴルトは、ただ一つの楽器が鳴っているような印 象を与えるホモリズミックな書法から、対位法的な様式へと移行し、極端な強弱のニュア ンスを散りばめ、ピツィカート、フラジオレット、ダブルストップを巧みに操り、しまいには四 重奏曲をオーケストラのように響かせています。だからこそ、この曲の演奏解釈は困難を極 めるのです!
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