“大ヒット”は、もっぱら現代のポップ・ミュージックに 限られた現象だろうか? “大ヒット”は、種々のジャンルにおよぶ多様な現象として、古く から音楽史をにぎわせてきた。家庭やストリート(道端)から ヒット曲が生み出された例もあり、なかには、広く行き渡り・ 複製され・繰り返し再刊される楽譜が、その異常なまでの人 気を物語っていることもある。他の楽器のための編曲が夥(お びただ)しい数にのぼるのも、この現象の大きさを測る物差し の一つだろう。 本盤では、チェコ出身の器楽編曲家イジー・カバートの協力 を得たターリヒ四重奏団が、中央ヨーロッパの民俗音楽に浸 る旅へと、再び私たちをいざなう。
RkJQdWJsaXNoZXIy OTAwOTQx