LDV106
パリ国立高等音楽院でドミニク·メルレとジュヌヴィエーヴ·ジョワ(デュティユー夫人)に 師事。1982年、ピアノ科と室内楽科で1等賞を得て同院を卒業した。ウィーン国立音楽 大学でも2年間研鑽を積み、のちに高名なピアニスト、ニキータ·マガロフからも薫陶を受 けている。1985年、クララ·ハスキル国際ピアノ·コンクールに入賞。1988年、ダブリン国 際ピアノ·コンクールで第1位に輝いた。 以来、ロンドン·フィルハーモニー管弦楽団、バーミンガム市交響楽団、BBCフィルハーモニ ック、フランス国立管弦楽団、フランス放送フィルハーモニー管弦楽団、トゥールーズ·キャ ピトル国立管弦楽団、ブダペスト·フィルハーモニー管弦楽団、デンマーク放送交響楽団な ど、ヨーロッパの主要オーケストラからソリストとして招かれ、サー·ネヴィル·マリナー、マレ ク·ヤノフスキ、サー·ロジャー·ノリントン、シャルル·デュトワ、ヤン·パスカル·トルトゥリエ、アル ミン·ジョルダン、ウラディーミル·フェドセーエフらの指揮で演奏している。 室内楽と声楽をこよなく愛するカサールは、これまでクリスタ·ルートヴィヒ、カリーヌ·デエ、 アンゲリカ·キルヒシュラーガー、ウォルフガング·ホルツマイアー、ミシェル·ポルタル、ダヴィ ド·グリマル、アンヌ·ガスティネル、セドリック·ペシャ、エベーヌ四重奏団、モディリアーニ四 重奏団、ヴォーチェ四重奏団、エルメス四重奏団らと共演。ソプラノ歌手ナタリー·デセイと 結成したデュオでは、2012年以来、各地の一流ホールで約80公演を行っている。 演奏活動のかたわら、2005年からはクラシック·ラジオ局フランス·ミュジーク(ラジオ·フラ ンス)のプレゼンターとしても好評を博しており、番組出演は600回を超える。主な著書に、 シューベルトとドビュッシーに関する2冊の随筆(Actes Sud社)と、回想記『Par petites touches』(Mercure de France)がある。 フィリップ·カサール 37
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