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45 ターリヒ弦楽四重奏団は 40 年にわたり、チェコの名高い音楽家たちの系譜の一部を成し、発展してき た。 「ターリヒ」という名は、スメタナやプラハの人々の心のふるさとであるモルダウ川のほとりを連想させる。 ターリヒ弦楽四重奏団の創設者ヤン・ターリヒ・シニアは、 1919 年から 1939 年にかけてプラハのチェコ・ フィルハーモニー管弦楽団を率いた指揮者ヴァーツラフ・ターリヒの甥にあたる。ヴァーツラフが手塩に かけて育てたこのオーケストラは、最高の演奏レベルを獲得。その後に楽団を発展させたのが、かのカ レル・アンチェルであった。 1997 年、ターリヒ家のヤン・ターリヒ・ジュニアが、才能ある奏者たちと共にターリヒ弦楽四重奏団を父から 受け継いだ。以来、彼らはその伝統を拠り所に、未来を描いている。 40 年ものあいだターリヒ弦楽四重奏団が示してきた様式や音色、アプローチ、そして音楽哲学は、新メ ンバーたちによって今も保たれ、育まれ続けている。事実、過去および現在のターリヒ弦楽四重奏団の 演奏を脈々と特徴づけているのは、軽やかな音、密度の高い音楽的意図、自発的で真に迫る音楽表 現、偉大な伝統に支えられた不意のアクセント、何世代にもわたり受け継がれてきた文化と結びついた 民俗性に対する天賦のセンス、などである。 www.talichquartet.com ターリヒ弦楽四重奏団 ターリヒ弦楽四重奏団

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